組織のナンバー2だった時に知っておきたかった事3つ

僕が組織のナンバー2だった頃から、早くも一年と4ヶ月間が過ぎた。

今思い返しても当初は自分が組織を抜けることなんて考えてすらいなかった。

創設時より人生をともにした会社だし、ずーっと一生涯同じ会社に尽くして、どうにか幸せになっていく。それしか考えてなかったし、そのための道をずっと模索して作り上げてきた。

ただ、僕自身は今思うとナンバー2として失格とまでは言えないけども、優秀とも言えない人間だったなーと改めて思います。

今回は、そんな僕がタイムスリップしたら過去のナンバー2の自分に伝えたいこと。というテーマでブログを書いてみることにしました。

今組織で立場がある方は、一つの参考にしてもらえれば参考です。

ナンバー2の仕事は組織のパフォーマンスを最大限引き出すこと

これに関しては正直、出来てなかったことというよりかはちゃんとここは抑えられていたなーという部分なんですが。

ナンバー2という立場で、一番やってはいけないことは下や現場の人の意見ばかり聞いてトップの行動を阻害することだと思ってます。

幸い僕の前職のトップはビジネススキルに置いて非常に有能だったこともあり、戦略上あまりトップの意見に対して異を唱えることはなかったんですが。

もしあそこで現場の意見ばかり聞いてそこに合わせる姿勢をとっていたら会社の成長はなかったろうなーと思う次第です。

その分自分も嫌われ者の役目を負っている部分はありましたが、まぁそこはご愛嬌というか仕方なかったとも思ってます。

なんというか、嫌われるくらいの人格と立ち振舞しか出来てなかったってことだよなーとは感じます。

そもそも僕は距離感を近づけると基本的にはパワーバランスが下の人からは嫌われる性質をもっているのでそこはやり方を間違っていたのだろうなとも。


とまぁ、細かい反省点は上げたらキリがないんですが、この点は僕は外してはなかったと思っているのでそれは良かったなと。

たまに聞くんですが現場の意見を優先して社長の意見に待ったをかけるって人がいたら、それは僕はナンバー2失格だと思います。

もちろん自分の考えがあった上で、「その方が組織のパフォーマンスが上がるから」という考察ありきならばいいのですが、ただ情で「これだと下の人が可愛そうだから!!」だけで動くのはただの思考放棄ですよね。

別に情を出すな!ということでもありませんが、基本的にナンバー2とも言える立場のある人ならば脳みそを回して、自分自身の思考力を発揮して組織に貢献するのが重要です。

だからこそ、「組織のパフォーマンスを上げるために自分が出来ること」をやるのが非常に大切ですよね。

ナンバー2は組織や社長のための「滅私奉公」は絶対にやらない方が良い。

以前、ナンバー2こそ自分のために生きろ。でも書いたんですが

正直、これが僕が過去の自分に一番に伝えたいことですね。

っていうか、僕がナンバー2時代にやらかした最大のミスはぶっちゃけこれです。

未練たらしく言い訳もせっかくだし、載せちゃいますが、世の中のナンバー2本とかナンバー2を伝える本とかも

「ナンバー2は組織のために生きろ!!」

「ナンバー2こそ黒子で有り続けろ!!」

とかマジで多すぎるんですよ。

あとは経営者たるもの会社のために自分を抑えるべし。

みたいな論調の本や意見も多いですよね。

「ふざけんなよ。クソくらえだそんなもん」

ってのが今、ナンバー2を辞めた今、僕自身が思うことです。

これは人によって違うのかもしれないですが、誰しもが基本的には僕はまずは自分の為に生きている。と思ってます。

それなのに会社のためや周りのために自分を捨てろ。っていう論調はね。

どの立場からしても正直に意味不明なんですよね。

だって社長や経営者層が会社のために我慢していたら、社員にも我慢を強要したくなるのが人間じゃないですか。

「俺も我慢してるんだから、お前も我慢しろよ」って。

それは相手側が勝手にそう思ってやる分には自由だけども強要なんて一切するものじゃないですよね?

当初の僕が愚かだったことは、それこそが一番会社が良くなることだと盲目的に信じて、自分のやりたいことや方向性や、生きたい姿勢を強く考えずに我慢し続けたことが最も愚かな行為でした。

それこそ本当にベストを考えると、会社の方向性が変わった(事業が大きくシフトチェンジした)4年ほど前に僕は会社をやめるべきだったんですよね。

別僕は「自分がいいと思ったものを人に勧めて行きたい」という生きる軸があるのにも関わらず、「自分が正直勧めたいとは思わない物」を取り扱う事業に注力していったのだから。

別に前職の事業が悪いとかいうわけではなくて「自分との方向性が違えた段階で、潔く会社を去るべきだった」のです。

それをしなかったのは100%僕の未熟さが招いた結果ですが。

方向性が違えているのに残ることを選択したから、最終的に僕は自分の会社にいる意義を見いだせなくなって、心がぶっ壊れる寸前までおかしくなって、逃げることになってしまった。

これって結局「自分を本当の意味で大切にしなかったから起きたこと」でしか無いと思ってます。

まぁ・・・とはいえ、実際に過去の僕の状況を考えるに4年前の段階で抜けることを選択できたか?というと経験値や心境的にも難しいなーとは思わざるを得ないんですが。

(いうて会社の事大好きだったし、自分の事を大切にしたほうがいいと知ったのは独立後なんで。)

とはいえ、組織のための滅私奉公が大事。なんて考えはマジでクソくらえだし明確にNoを突きつけるのが今の僕自身の考え方ですね。

結果的にその滅私奉公が自分のやりたいことにつながっているのならば良いんですけどね。

全然軸がずれているのに、無理に自分を合わせようとする行為は結果的に自分のためにも上司のためにも部下のためにも、組織のためにも社会のためにも。

誰の為にもなりはしないってことを独立して改めて心から実感しましたね。

ナンバー2には会社を辞める権利があることを忘れるな。

で、最後はこれですね。先程の「滅私奉公するな!」というのと少しかぶる話でもあるんですが。

とにかく人というのは弱く、自分以外のなにかに原因を求めようとしてしまう生き物でもあります。

否定されることも嫌だし、できればうまく扱ってもらいたい。

自分のことを上手に丁寧に育ててくれる、そんな理想論を持ち続けているのが世の中の大抵の人間です。

で、ナンバー2っていうのは正直その割り切りが難しい場所でもあります。

自分が責任を取る場所なんてのがあるのか?そもそも責任を取れないのに決断をしてしまって良いのか?でも全ての決断を上司に仰ぐのならばそもそも自分がいる意味はあるのか?

まぁ色んな事を考えます、自分が組織に貢献できていないと感じているときなんかは迷いに迷いまくることでしょう。

これは、もしあなたが真面目で、ちゃんと組織のことを考えているナンバー2ならばという前提で話すのですが・・・。

もし意味のわからない責任が自分に振りかぶってくるような会社ならば辞めることもしっかり検討に入れておきましょう。

過去の自分もそうでしたが、そもそも真面目なナンバー2は会社をやめることなんてこと微塵も考えてないことも多いです。

自分には立場も責任もあり、会社に愛着もあるのだから絶対に立場が変わろうと辞めることはない。そんな覚悟が冷静な判断を妨げます。

普通にね、おかしいと思ったり、方向性が違うと思ったならば全然会社をやめたって良いんですよ。

もちろん、生きている以上は何かしら理不尽な目に合うものです。生きているうえで一度も理不尽な目にあったことがないなんて人はあまりいないでしょう。

ただ、ナンバー2というのはその立場上、真面目な人が多いし、真面目な人の性質上、すべての責任をなすりつけられるようなことになることも多いと思ってます。

過去に僕自身も、会社の空気が不穏になった時、全ての原因が僕にある。と突きつけられた時がありましたが。

正直今もその心の傷は癒えてないです。

別段恨みもしてないですが、今でも思い返すと胸が痛くなるような記憶として心に傷が刻まれてます。

必死に頑張って、必死に活動して、追い詰められて、なぜか全部自分のせいにされて、「絶対にお前は悪くないよ」って言ってくれる100%の味方が誰一人もいなかった。

それまでの関係性を作れてなかった僕の行いが悪かったのは間違いもないことだし、そもそも方向性が違った時点でやめてないから、パフォーマンスも発揮できずそうなっていったのが事実なんですが。


その一言が、誰かの口から欲しかったんだよなぁ・・・。



詳細はまたどこかで話せる時が来たら話しますが、正直僕の中ではこれが辞める決定打でしたね。

とはいえ、途中で記載したとおりで、全ては自分が招いたことだと思ってます。

だからこそ、組織のための滅私奉公なんてナンバー2や経営者の人こそ絶対に必要がないと思うんですよね。

だってそれで相手の嫌な部分を引き出して、互いに関係性を悪くしたら本末転倒じゃないですか。

結果何も組織のためになってない。

本当に組織の為を思うならば、その組織のことを理解して、トップのことも理解して、そして何よりも自分のことを理解して。

まずは自分のことを大切にして組織が最大限良くなることを考える。

理想論かもしれませんが、こういうナンバー2を目指す思想を持っていたら、過去の僕も更にマシな動きができていたんじゃないかなぁって思いますね。


ではでは。


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